「テノール」出会いがもたらす新たなハーモニー

シアターキノ で上映中のお薦め映画。ラッパーが偶然の出会いから、自分の生きる道を見出して行くストーリーです。

主演はあのオーディション番組「THE VOICE」で勝ち上がった本物のラッパー。ラップのパフォーマンスも見事です。その彼が、数々のオペラのアリアを映画中で見事に歌いこなしています。

偶然、声楽教師に見込まれた時、音楽院などでの教育など受けたことのない主人公が、自分は寿司の配達員で、音楽は本職でないと言うのに対し、教師はパヴァロッティ(三大テノールの一人)の写真を示して、彼も本職はピザだったと答えるシーンが印象的です。

盲目のテノール歌手、アンドレア・ボチェッリもバーでピアノを弾きながら歌っているところを見出された人です。

寿司の配達先でレッスンの場所は、パリのガルニエにある、あの美しいオペラ座です。内部の美しさを堪能できます。

ブックコーナーに、2022年11月〜2023年2月まで、東京で行われた「パリ・オペラ座展」の冊子があります。建築だけでなく、絵画、舞台装置、舞台衣装、その他、大量の貴重な写真が満載です。バレエリュスについても詳しく載っています。

フランスの誇るテノール歌手、ロベルト・アラーニャ本人も出演しています。

アラーニャと、同じくトップ歌手のアンジェラ・ゲオルギュー。

声楽のクラスメートには宮殿のようなところに住んでいる人がいたり、ラップ仲間にオペラのレッスンを受けていることを言い出せず、フランスでの社会階層の差と、そこから生まれる葛藤が描かれますが、主人公は自分が本当に何が好きで、何を目指すかはっきりと自覚して行き、最後には周囲の応援も得て前に進むことができます。

予想できる筋書きではありますが、ラップも歌も素晴らしく、音楽の力もあって、素直に感動できます。

ラップと言えば、ヨーロッパのラップの中で注目は、ウクライナの「カールシュ・オーケストラ」です!2022年のユーロヴィジョンでも優勝。キレキレの曲から、メロディアスな曲や民族色のある曲まで、「オーケストラ」と言うだけあって、色々な楽器も駆使してハイレベルにこなします。(リンクはこちら→)https://www.ukrinform.jp/rubric-society/3483533-ou-zhou-yin-leno-ji-dianukuraina-dai-biaoga-you-shengmin-zurappunokarushuokesutora.html

当店のカフェのブックコーナーには、オペラ関係、パリオペラ座関係の書籍やCDが多数あります。世界のラップを含めて、BGMのリクエストにも応じますので、お気軽に当店にお越しください!

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